加齢臭の原因ノネナールとその解決法とは?

実は、昔は加齢臭という言葉は存在しませんでしたが最初に広まったのはその原因成分である「ノネナール」です。
このノネナール由来のニオイを加齢臭と名付けたと言われています。
もちろん中年男性独特の香りは存在していたんです。この年代になると「中年の人つて独特な香りがするよね~」程度で済まされていたのかもしれません。
加齢臭という言葉が出来たのは、2000年頃だといわれています。
大手化粧品メーカー資生堂が「加齢臭」とその原因となる「ノネナール」という物質について研究結果を発表し、世間に加齢臭という言葉が広まりました。
それまでは加齢臭は存在していても、加齢臭という言葉は存在しなかたんです。
■ノネナールとは?
ノネナールは、不飽和アルデヒドの一種です。
ノネナールが発生すると、加齢臭が起こり、独特な脂っこくろうそくのような香りが発生します。
どこから発生するのかというと、人の皮膚の毛穴の根元。
厳密にいうと皮脂腺です。
体の中の脂分が出てくる皮脂腺からノネナールは発生します。
皮脂腺は体のさまざまな部位にあり、特に顔、頭、わきの下や耳の裏、背中や首下に多く存在します。
加齢臭がこれらの部分から香りやすいのは、ノネナールが分泌される皮脂腺が多く存在するからです。
ノネナールは常に皮脂腺から分泌されている訳ではありません。
皮脂の一種である脂肪酸が酸化すると、ノネナールとなって体外に分泌されていきます。
■皮脂はクサイ?
脂肪酸は、簡単に言うと油のようなものです。
若い人でも年配の人でも、定期的に皮脂として脂肪酸は分泌されています。
しかし、不規則な生活を送っていたり、油分の多い食事を好んで食べていると、脂肪酸の分泌量は増えてしまいます。
また、ホルモンバランスが乱れていても脂肪酸は多く分泌されてしまいます。
思春期も中年層も、ホルモンバランスが乱れやすく皮脂分泌が多くなりやすい時期です。
しかし、中年層の皮脂は思春期とは違い、酸化しやすい性質を持っています。
これがノネナールです。
■酸化を止めることがノネナール対策のポイント
このノネナール対策として最近てれびなどで 抗酸化作用が注目されていますが、
ポイントは酸化ですね。
果物や野菜を切ってそのままにしておくと茶色に変色していくのが酸化です。
また、鉄に水が付着して赤く錆びるのも酸化の一種でしょう。
酸素と結びついて変質し、劣化する現象を酸化といいます。
「酸化」は人の体内でも頻繁に行っている現象ですし、年齢を追うごとにどんどん体内は酸化しやすくなっています。
だからこそ、酸化を食い止める「抗酸化作用」が注目を集めているんです。
ノネナールも同じです。
体内から分泌された脂肪酸が酸化すると、酸化反応が起こりノネナールとなり、加齢臭の原因になるのです。
ちなみに若い方も脂肪酸は分泌されていますが、酸化しにくいためノネナールになりません。
年配の方は、分泌される皮脂量が少ないため、酸化しても加齢臭のような強い香りに発展しにくいそうです。
そのため、皮膚から脂肪酸がたくさん分泌され酸化しやすい中年層のみが、加齢臭が強く発生します。
■ノネナールを発生させないためには?
加齢臭を防ぐためには、ノネナールを発生させないことが大切です。
汗がたくさん出ていても、体が老化していても、酸化しなければノネナールにはなりません。
汗の酸化を防ぐことが、加齢臭対策には欠かせないことなのです。
・野菜で酸化を防ぐ
酸化を防ぐ食品といえば、ビタミンです。
みかんやオレンジ、キウイやモロヘイヤにはビタミンCが豊富に含まれています。
また、アーモンドなどのナッツ系に含まれているビタミンEも抗酸化作用が高いのでおすすめの食品です。
・運動で酸化を防ぐ
加齢臭対策として適度な運動が良いことも知られています。
有酸素運動を行うことで、酸化を防ぐことが出来ます。
毎日歩いていますか?運動していますか?
一番簡単な有酸素運動は30分以上のウォーキングだといわれています。毎日歩く習慣をつければ、体の酸化を防ぐことが出来るでしょう。
・脂質を引かえて酸化を防ぐ
もちろん食事の油分を抑えることも大切です。
油分を抑えることが出来れば、体から分泌する皮脂量を抑えることが出来、ノネナールの量も減少していきます。
油分を抑えるために大切なことは、食生活の見直しです。
油分の多い食品が好きな人は、少しずつ控えるようにしましょう。
揚げ物はカロリーが高く生活習慣病の原因ともなります。健康のためにも、野菜や魚を意識して食べるようにしてみてはいかがでしょうか。
・飲酒喫煙を控え酸化を防ぐ
また、飲酒や喫煙を繰り返しているとビタミンCはどんどん不足していきます。
煙草を吸うと体内のビタミンCがどんどん破壊されていきますし、お酒を飲むと体に必要な栄養がたくさん失われていきます。
いくら野菜や果物からビタミンを補給しても、飲酒や喫煙で簡単になくなってしまうので注意をしましょう。
・昔は加齢臭はあまりなかった?
ちなみに、昔は加齢臭のような香りはあまりなかったそうです。
加齢臭という言葉自体が比較的新しいものなのですが、日本人の食生活は油分が少なく魚や野菜が中心だったため、中年層になっても加齢臭が強い人は少なかったそうです。
しかし近年食の欧米化が進み、食事の油分量も増えました。
また、ビタミン不足の人が増え、体が酸化しやすくなってしまったのです。
これらの影響で、昔よりも加齢臭が起こりやすくなってしまったのです。
そのため、今の中高年は自分の父親や祖父から香る加齢臭を知らない可能性が高いのです。
でもいいかえればこれは食事や生活環境の改善さえすれば加齢臭もなくなるということです。
加齢臭を知らないからこそ、自覚症状もなくそのまますごしている可能性があります。今一度、自分の体臭と向き合ってみても良いかもしれませんね。
もしかしたら、普段何気なく嗅いでいる自分の体臭が、加齢臭の可能性があります。
■ノネナールを防げば加齢臭をなくせる!
ノネナールは、脂質が酸化することにより、臭いを発生させる物質です。
そのため、脂質の分泌や酸化を防ぐことで、加齢臭そのものの発生を抑えることが出来るんです。
脂質は誰もが肌から分泌させているものですし、酸化も日々行われています。
しかし、脂質の量が多く酸化も頻繁に行われていると、ノネナールの発生量も増えて、他人に不快な印象を与える加齢臭として体にどんどんこびりついていきます。
一度増えた脂質量も、体の酸化も、簡単に食い止めることは出来ません。
もし加齢臭を防ぎたいのなら、体を清潔にして皮脂をきちんとふき取りつつ、体質から改善していきましょう!
中年層を過ぎたらほとんどの人の加齢臭は減りますが、加齢臭が発生する10年~20年は想像以上に長い期間です。この期間の加齢臭を我慢するよりも、体質改善をがんばって加齢臭を極力分泌させない爽やかな男性を目指してみませんか?
打倒ノネナールは難しいことではありません^^